飲食店で厨房機器を揃える方法と新しい利用手段を紹介

厨房機器のお役立ち情報

飲食店の心臓部とも言える厨房。そこで料理人の相棒として活躍する厨房機器は、お店の行く末を左右する重要な要素です。とはいえ、コンロ、冷蔵庫、シンク、調理台…と、必要な機器はさまざま。理想の厨房を作り上げるためには膨大な費用と労力がかかります。こちらのコラムでは、開業や改装をお考えの飲食店オーナー様が、ベストな厨房機器をスムーズに用意するための方法について紹介します。

経営するうえで必要なのは厨房機器をそろえること

経営するうえで必要なのは厨房機器をそろえること

美味しい料理をお客様に提供するには、そのお店に合った厨房機器が欠かせません。コンロ、冷蔵庫、シンクをはじめ、お店の営業形態によっては大型の炊飯器、本格的なコーヒーマシン、製麺機なども必要になるでしょう。手洗いシンクや温度計付き冷蔵庫など、保健所から営業許可を受けるために必ず設置しなければいけない機器もあるので注意が必要です。

次から次へとやることに追われがちな飲食店の開業・改装準備。限られた時間と費用の中でも、安定した味と良質なサービスをお客様に届けられるよう、お店にぴったりの厨房機器を選びたいものです。

厨房機器には耐用年数がある

厨房機器には耐用年数がある

どんなに優れた厨房機器も、長い間使っていればいつかは使えなくなる時が来ます。さまざまな機器には、通常の使い方をしていれば問題なく使用できる年数としてメーカーが示す「耐久年数」のほか、税制上のルールでその資産の価値が保たれる「耐用年数」が定められています。冷凍・冷蔵機付の陳列ケースなら耐用年数は6年、その他一般的な飲食店の厨房機器は「飲食店用設備」として耐用年数が8年と決まっています。この耐用年数の間は、減価償却の対象になるため、一括で購入しても分割して経費に計上でき、節税効果が期待できる場合もあります。

耐用年数を過ぎてもすぐにその厨房機器が使えなくなるということはありません。しかし、耐用年数を過ぎるころには故障やトラブルが起こりやすくなるのが一般的です。予期せぬタイミングで厨房機器が使えなくなって営業に支障が出るということがないよう、計画的に更新をすることができれば安心です。

厨房機器をそろえる手段

厨房機器をそろえる手段

では、実際に厨房機器をそろえる手段にはどのようなものがあるでしょうか?代表的なのは、新品・中古品の購入、レンタル、リースなどでしょう。加えて最近では、レンタルとリースの良いところを組み合わせたサブスクリプションサービスも誕生しています。

購入

厨房機器の専門店のほか、設備業者や内装業者も機器販売に対応している場合があります。中古品であれば全国の在庫を探すことができるインターネットショップが便利でしょう。

レンタル、リース

専門の会社から一定期間品物を借りる方法です。期間や故障した時の対応などに違いがありますが、レンタルもリースも初期費用を抑えることができるのが特徴です。

サブスクリプションサービス

初期費用を抑えつつ、故障時の修理費、搬入費などを含んだ定額料金で品物を中長期にわたって借りることができるサービスです。

コンサルタントの利用

どんな厨房機器を選ぶかについても、すべて自分で決める、コンサルタントに相談するなどさまざま方法があります。自分で決める場合には費用がかかりませんが、かなりの労力が必要になります。各メーカーでどんな商品を扱っているか情報収集し、費用面ではどうか、お店の厨房に合う大きさか、アフターサービスはどうなっているかなどあらゆる角度で比較する必要があります。また、飲食店の開業や経営をサポートしてくれるコンサルタントも存在します。飲食業界のことを知り尽くしたプロが味方になってくれるのは大きなメリットですが、年100万円以上の契約費用がかかることもあります。

飲食店を開くための厨房機器を一からすべて用意するためには、数百万円から数千万円かかることもあります。後悔のないよう慎重な検討が必要です。お店の規模や用意できる資金、中長期的な経営計画によって適した方法は異なります。目指すお店のイメージを明確にし、お店にあった手段を見極めたいですね。

厨房機器を購入(新品・中古)してそろえた場合とその問題点

厨房機器を購入(新品・中古)してそろえた場合とその問題点

では、新品や中古品を購入して厨房機器をそろえようとする場合、何がポイントになるでしょうか?メリットとデメリットに分けて考えます。

メリット

どんな厨房機器を選ぶかを、とことんこだわることができる

購入する場合の最大の利点は、どんな厨房機器を選ぶかとことんこだわることができる点にあるでしょう。レンタルなどでは、ある程度選べる機器が限定されますが、購入する場合は自由です。さらにお店の使い方に合わせてカスタマイズすることも可能です。中古品であれば、現在は取り扱いがないユニークな商品も選択肢に入ります。
特殊な機器が必要、デザインにもこだわりたい、使いたい機器が具体的に決まっているというようなオーナー様にとって購入は適した方法と言えるでしょう。

デメリット

初期投資が高額になる

新品をそろえる場合のデメリットはなんといっても費用が高額になることです。初期投資で無理をしてその後の経営に響いてしまうということのないよう、冷静な判断が必要です。中古品では故障や不具合が発生した時のサポートがない場合が多いことも心配です。また、厨房機器は大型なものが多いため、搬入や設置に人手が必要です。購入する際には、どこまで運び込んでくれるのか、費用は別途かかるのかなどしっかりと確認する必要があるでしょう。

厨房機器をレンタルやリースでそろえた場合とその問題点

厨房機器をレンタルやリースでそろえた場合とその問題点

リース

リースは、使用する人が指定した商品をリース会社が購入し中長期にわたって貸し出す仕組みです。

リースのメリットは、希望の機器を選ぶことができる点、初期費用がなくても毎月のリース料のみで営業を始められる点にあるでしょう。デメリットとしては、リース契約では保守修繕の義務はお店側にあります。別途メンテナンス会社と契約するなど維持費がかかります。また、途中解約はできない場合が多いことにも注意が必要です。

レンタル

レンタルは、レンタル会社が所有している品物の中から使用する人が品物を選んで短期間借りる方法です。契約期間が終わったら返却するか延長したり再契約したりできる点はリースと同じですが、期間が短い分レンタルの方が料金が割高になる場合が多いです。

レンタルのメリットは、必要な期間だけ短期で借りられる点、保守修繕の義務がないことです。煩雑な手続きが不要で、レンタル料金の支払いのみで厨房機器を使うことができます。デメリットとしては、中長期でみると購入やリースに比べて割高になること、選べる機器が限られていることなどがあります。

新しい利用手段であるサブスクサービス

新しい利用手段であるサブスクサービス

「初期費用を抑えたいし、故障時の心配も減らしたい」というオーナー様には、厨房機器の新しい利用手段「サブスクキッチン」がおすすめです。厨房機器のセレクトから設置工事、保全まですべてまとめて対応します。初期費用は0円で、月額料金に設置や搬入、修理にかかる費用のほか撤去費も含まれています。契約期間は1年から7年の間で選ぶことができます。厨房機器はウェブサイト上で月額料金とともに確認できるほか、専門家に無料で厨房設計について相談できるサービスもあります。

活用事例として、ある立ち飲み居酒屋では、キューブアイスメーカー、冷蔵ショーケース、冷凍ストッカー、冷蔵ネタケースなどを月額55,000円で導入しています。本格的なオーブンや食器洗浄機を導入しているフレンチレストランでは月額約9万円です。

お店を開業・改装する時には、厨房機器以外にもたくさんの費用と手間がかかるもの。厨房機器をリーズナブルにそろえ、安心して使うことができる新しい選択肢「サブスクキッチン」を活用して、理想のお店づくりを進めませんか?